この記事では、ビジネス会計検定2級の試験についての概要や勉強方法に加え、役立つ情報を網羅的にお伝えいたします。
会計資格は、会社員であれば昇格や転職、または学生さんであれば就職活動に非常に有利になる場面が多くあります。
私は会社員で、全く経理や会計の知識がない状態から学習をスタートし、ビジネス会計検定3級合格後、2級にも合格することができました。
その結果として、経理や会計の話題にも全く臆することなくコミュニケーションできるようになりました。
さらに趣味である株式投資の際には、今まで何となく考えていた知識の点と点が繋がり以前より情報が耳に入ってくるようになりました。
この記事はこのような方に読んでいただきたいです。
- ビジネス会計検定2級の受験を検討されている方
- 試験合格に必要な攻略法を知りたい方
- 株式投資で様々な指標や分析を理解されたい方
是非参考にしていただければと思います。
時間がない方は、目次リンクよりおすすみください。
攻略法を知れば合格できる
結論から申し上げますと、試験内容を正しく理解し試験攻略のための勉強方法を知れば合格することができます。
私たちは、「人・もの・かね」の中でも、とりわけお金の関わりは非常に重要です。公表された財務諸表を読み取り、経営実態を把握した上でさまざまな意思決定ができるようになります。
年齢や職種を問わず非常に役立つ資格となるでしょう。
ビジネス会計検定2級試験について
勉強を開始するにあたり、試験の概要や学習時間、難易度を大まかに捉えることが重要となります。また実際の出題範囲や問題形式についてもお伝えいたします。
ビジネス会計検定2級概要
試験全般の概要についてお伝えいたします。
詳しくは⇒こちらのリンク
試験日程・受験地
2級、3級に関しては、毎年3月と10月に2回行われ、一般の申込受付 は約2ヶ月前よりできます。
受験地は、札幌、仙台、さいたま、東京、横浜、新潟、金沢、静岡、名古屋、京都、大阪、神戸、岡山、広島、山口、松山、福岡より選択できます。
勉強時間
一般的に100時間~200時間の勉強時間が必要とされるようですが、これには個人差があります。会計や簿記の知識がある方は、もちろん勉強時間は短縮できます。
初学者であれば、3ヶ月で150時間を目安にすると安全に合格できると思います。

短期に詰め込むよりある程度の学習期間で反復した知識の方が、後々実践できる知識になると思います。
難易度
試験が行われた直近10回分の平均合格率は、50.8%となります。
3級の合格率と比較すると低いですが、勉強対策をすることが出来れば十分合格をねらえる試験合格率と言えます。

出題範囲
基本的に公式テキストの内容範囲からの出題となります。
以下、大阪商工会議所HPより
1.財務諸表の構造や読み方に関する基礎知識
- 財務諸表とは
- 貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書の構造と読み方
2.財務諸表の基本的な分析
- 基本分析
- 成長率および伸び率の分析
- 安全性の分析
- キャッシュ・フロー情報の利用
- 収益性の分析
- 1株当たり分析
- 1人当たり分析
問題形式と配点
- マークシート方式で2時間の試験時間となります。
- 100点満点中、70点以上で合格となります。(35問正解/50問)
- 個別問題20問と総合問題30問の合計50問です。

総合問題の配点が2点×30問あるため、70点合格のために総合問題は絶対に落とすことができません。
受験申込
試験日の約2ヶ月前より申し込みリンクより手続します。
個人申込リンク⇒こちらからどうぞ
団体申込リンク⇒こちらからどうぞ
- 3級と2級の同日受験は可能です。
- 受験資格は、学歴・年齢・性別・国籍に制限はありません。
ビジネス会計検定2級の勉強法
私は、オンライン講座と公式テキスト、公式問題集の3点セットで学習しました。
学習初期は、その日の範囲のテキストをサラッと読み、同じ範囲のオンライン講座でインプットし、最後に問題集でアウトプットするという流れでした。
基本教材
基本教材は、公式テキスト及び公式問題集で間違いないです。
特に、公式問題集は過去問ベースで作られており、本試験とレベルが同じです。

必ず最新版の購入をお勧めします。
おすすめ教材
公式テキストは約300ページの分量があります。
10ページ/1日のインプットをしても一か月かかる計算になります。
●私は、インプットの時短目的で、弥生カレッジCMCのビジネス会計検定2級の講座を受講いたしました。非常にざっくばらんな講義でインプットが格段に進みました。
弥生カレッジCMC2級オンライン講座⇒こちらからどうぞ
●もう一つ役に立ちました情報をご紹介いたします。
「ビジネス会計検定2級」合格虎の巻です。
貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書における勘定科目のホームポジションや経営分析の公式を網羅的にまとめられています。またその覚え方のゴロ合わせも明記されており非常に楽しく学習できました。
「ビジネス会計検定2級」合格虎の巻⇒こちらからどうぞ
インプットとアウトプット
学習初期は、毎日の学習範囲を決めインプットした後にアウトプットを行います。
例えば、学習期間を2.5ヶ月とした場合、最初の1ヵ月で基本的なインプットは終了させることが重要です。残りの1.5ヶ月はテキストの例題や公式テキストでアウトプット中心に行います。
勉強時間に対するアウトプットの割合は6割が理想だと思います。
ただし、どうしても暗記しないといけないことは通期でインプットします。
すきま時間の活用
いろいろな勉強でよく言われるすきま時間の活用というものがあります。
ただし、ビジネス会計検定2級の学習においてどうしてもアウトプット中心になるためすきま時間の活用が制限されます。
例えば、電車の通勤時間など、問題集片手に電卓を持ち勉強は難しいです。
したがって、すきま時間の学習は、勘定科目のホームポジションや経営分析の公式などに絞った学習を予定することが重要です。
暗記も必要
基本的には、学習の大半を費やす問題演習の中で、覚えるべきことを暗記していくことがベストです。ただし本番試験では、解答スピードも要求されるため、経営分析の公式や勘定科目は暗記と割り切り、こなすことも重要です。
「売掛金は流動資産」、「社債は固定負債」などということが考える時間もなく瞬時にわかるレベルが望ましいです。
勉強のコツ
個別問題に比べ総合問題の配点ウエイトが大きいため、総合問題分野に注力した方がよいです。具体的には、財務諸表分析問題+過去試験問題となります。公式問題集を5回まわすことが出来ればスピードもついてくると思います。
また、財務諸表5表の中の数字のリンクに慣れることが非常に重要となります。
総合問題では、様々な形式で穴埋め問題が出題されます。
具体的には、貸借対照表、損益計算書、キャッシュ・フロー計算書、包括利益計算書、株主資本等変動計算書に示されている数字の同じ所に注目するとうことです。そしてこれらの数字のリンクのパターンをたくさん覚えることで、穴埋め問題にすばやく対応できるようになります。

解答の順序と試験時間
本番試験の解答順序はあまりひねらず最初から順番に解いていって問題ありません。試験時間は、2時間ですが実際には非常に短く感じます。
過去問練習の際は100分で設定し練習することをお勧めします。
また、試験本番でどうしてもわからない問題が出てきた際は、捨て問として処理することを想定しておくことが重要です。人の性格にもよりますが、勉強を頑張ってきた人ほど、その一問を諦めきれず時間ロスに繋がります。
勉強の注意点
簿記や経理の知識がない方はなるべく3級から受験することをお勧めします。
全くの初学者の方は、計算問題の前段階として問題の用語の意味も分からない可能性があります。
初学者はコツコツと
資格勉強でよくある学習方法ですが、問題を先に解き、わからない箇所をテキストで確認という時短勉強がありますが初学者はお勧めできません。
本当の意味の効率は、試験に合格できて初めて計ることができますし、合格率が50%ということを考えるとある程度コツコツと仕上げていくことがよいのではないでしょうか。
本番試験を想定する
いよいよ試験本番で会場試験を受ける時は、ある程度緊張感もありますし早く終えたいというあせる気持ちもあります。そのような時に意識しておきたいことをお伝えいたします。
ビジネス会計検定2級の試験方式はマークシート形式です。当日の緊張からマークシートの転記ミスは絶対に意識するべきポイントです。

実際に私の知人がマークシート転記ミスで、1行飛ばしてマークしており不合格となった人がいました。
また試験会場での音も想定しておいたほうがよいです。気にならない人は全く気にせず集中できると思いますが、音の気になる方は日ごろからトレーニングしておいた方がよいです。
- 会場の試験官の途中退席案内のアナウンス(結構しつこいです)
- 問題用紙のミシン目に沿ってやぶる音
- 周りの人の問題をめくる音、電卓をたたく音
まとめ
ビジネス会計検定2級の試験は、財務諸表を読み取り経営分析ができるようになる試験です。会計知識はさまざまな場面で必要となります。この資格は2級ということもあり一般常識よりも一歩踏み込んだ知識としてアピールできます。
ビジネスマンであれば、昇格やジョブローテーションの根拠やきっかけに、学生の方であれば就職活動の際の履歴書のアピール材料に、株式投資であればその会社の経営分析など非常に役に立つ資格の一つだと思います。
一方で、ビジ会2級試験の近年10回分の合格率は、50.8%ということもあり手が届かない試験ではありません。
学習時間のおいても、150時間を確保でき、基本教材、おすすめ教材を使用することで十分合格レベルへいけます。
つまり、試験合格に向けて正しい対策と一定の時間を確保することが出来れば安全に合格することができます。
これから受験を検討される方で、何かの参考になりましたら幸いです。
ご購読いただきまして、ありがとうございました。

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