ビジネス実務法務検定2級の受験を検討されている方へ、攻略方法を紹介します。

ビジネス実務法務検定

この記事では、ビジネス実務法務検定2級の試験についての全体像や勉強方法について体系的にお伝えいたします。

実は私は2回目での合格となります。

1回目に69点で不合格となり、2回目は97点で合格することが出来ました。

つまり一発合格者の方よりも失敗も含めたくさんお伝えできることがあると思います。

ビジネス実務法務検定という名の通り、実務に直結した実践的な知識が身につきます。人事や総務はもちろん営業職としても非常に役立つ知識となるでしょう。また体系的に法律を広く学習するためこの資格を重要視する企業も多く見受けられます。

さらに、私はこの試験に合格出来たことをきっかけに、後に行政書士試験にも合格することができました。

この記事はこのような方に読んでいただきたいです。

  • ビジネス実務法務検定2級の受験を検討されている方
  • 試験合格に必要な攻略法を知りたい方
  • ビジネス実務法務検定2級に不合格となり再チャレンジされる方

是非参考にしていただければと思います。

興味のある情報のみ必要な方は、目次リンクよりおすすみください。

正しい学習で一発合格

私は勉強方法を間違えたため遠回りしましたが、正しい勉強方法を実践することで十分一発合格できると思います。正しい勉強法とは、IBT,CBTを想定した勉強とアウトプット学習に集中することが重要です。

また2級レベルということもあり、会社員や管理職の方、学生の方をはじめ年齢を問わず生かせる資格であると思います。もちろん、ビジネス法務検定を足掛かりに次の法律系資格へステップアップすることも可能です。

ビジネス実務法務検定2級試験について

ビジネス実務法務検定は、東京商工会議所が認定する民間資格となります。国家資格ではありませんが、実務を想定した法律知識を身につけることができます。

学習を始める前に、検定試験の大まかな実情を知ることが大切となります。

そこで、試験の概要、時間、難易度についてお伝えいたします。

2級合格の基準

企業活動の実務経験があり、弁護士などの外部専門家に対する相談といった一定の対応ができるなど、質的・量的に法律実務知識を有している。(知識レベルのアッパーレベルを想定)

出題範囲

3級で出題される、民法、商法、会社法、労働法、特例法に加え、2級からは、民事保全法、金融商品取引法、労災保険・雇用保険・年金・医療保険、下請法、景品表示法、医薬品医療機器等法等が加わります。

つまり範囲はかなりボリュームがあります!

第1章 企業取引の法務

第二章 債権の管理と回収

第三章 企業財産の管理・活用と法律

第四章 企業活動に関する法規制

第五章 株式会社の組織と運営

第六章 企業と従業員の関係

第七章 紛争の解決方法

第八章 国際法務

※東京商工会議所テキストより引用

勉強時間

一般的には、60時間~90時間といわれておりますが、平均合格率を考えると、3ヶ月程で、100時間程度確保しておいたほうが安全と言えます。

よく40時間で合格などの記事を見かけますが、合格することが最優先ですので効率やタイパを意識しすぎるのは危険です!

私は初回受験を失敗しているので、累計150時間ほど費やしまた。。。

難易度

  • 当然3級に比べ合格率は下がる
  • 過去2年の平均合格率は35.8%
  • 開催回によっては30%を下回る
  • 申込者数の約15%が実際に受験していない

20人受けて、13人が落ちる試験ですのでしっかりした対策は必要!

受験申込

IBT方式とCBT方式の2つがあります。

IBT⇒こちらから申し込み

CBT⇒こちらから申し込み

IBT注意事項

  • 使用機器(受験者にて準備が必要です)
  • タブレットやスマートフォンでの受験はできません。
  • 推奨ブラウザ(GoogleChrome、Microsoft Edge最新版)
  • ネットワーク環境⇒上り下りともに2Mbps以上の速度

【受験環境】(以下の全ての条件を満たす受験環境を準備が必要

・待機開始から試験終了までの間、カメラに他の人が映り込まない、かつ、マイクに他の人の声が入らないように間隔や空間を確保すること

・使用機器は机の上などに設置すること

・受験者の周辺(机の上を含む)には、所定の持ち物や受験上の配慮申請で使用が許可された物以外の物が置かれていないこと

・カメラで受験者の動作や身分証明書、受験環境などが確認できるように適切な照明を点灯すること

・カメラで試験中の映像(受験者の上半身、身分証明書、背景映像など)を録画し、マイクで音声を録音することから、他者のプライバシーを侵害する可能性がある物などが録画、録音されないようにすること

※東京商工会議所HPより引用

CBT注意事項

受験時の持ち物⇒身分証明書(運転免許証、パスポート、マイナンバーカードなど、第三者機関発行で原則として氏名、生年月日、顔写真が揃って確認できるもの)

※東京商工会議所HPより引用

試験期間

■第57回  【申込期間】 5月16日(金)10:00 ~ 5月27日(火)18:00
      【試験期間】 6月19日(木)~ 7月7日(月)
■第58回  【申込期間】 9月19日(金)10:00 ~ 9月30日(火)18:00
       【試験期間】 10月23日(木)~ 11月10日(月)

試験形式・時間

多肢選択式・90分となります。

※東京商工会議HPより引用

受験料

【ビジネス実務法務検定2級】7,700円(税込)となります。

受験資格

学歴・年齢・性別・国籍による制限はありません。
※2級からの受験や、2・3級の併願受験も可能です。

ビジネス実務法務2級攻略のための勉強法

問題演習を中心に学習することが基本となります。

また、試験形式がIBT、CBT方式となるためメモがとれません。したがってすべての論点を頭の中で描き解答するトレーニングが必要となります。

教材

基本教材は、東京商工会議所の公式テキスト及び公式問題集で決定です。


学習終盤に、ビジネス実務法務検定2級精選問題集を使用すると効果的です。

法律系の試験ですので、教材は最新版の購入が必須です!

ビジネス実務法務検定2級精選問題集は公式問題集より問題が多くお勧めです!

インプット・アウトプット

ビジネス法務検定試験は暗記系の試験となります。

公式テキストは、全8章からなり、ページ数も約460ページとかなりのボリュームがあります。それでも私は、一度はテキストの購読をお勧めします。

エビングハウスの忘却曲線という有名な記憶と時間との法則があります。

人はどうしても学習したことを忘れるため、忘れた頃に復習し記憶に定着させることが重要です。

学習したことを約1週間で忘れてしまいますので、アプトプットの反復タイミングは1週間サイクルで!

インプット・アウトプットの進め方

公式テキストと公式問題集を同じ範囲で分割し、テキストインプット後、同じ範囲の問題集アウトプットを行います。

私は、12日間で分割し最初のインプットを終えました!勉強期間を長くとれる方は、20日ぐらいでもよいと思います!

インプット学習中も累計的に問題復習を行いました。少しきつい計画ですが後々メンタル的に楽になります!

テキストは初めの一巡だけ

テキストのインプットは初回の一巡のみにとどめ、問題演習のアウトプット時に参考書替わりに使用することをお勧めします。

合格者のテキストは、問題集に比べてきれいなものです!

問題集の使い分け

アウトプット学習期の前半は、公式問題集(1章~8章)を回すことをお勧めします。公式テキストと、リンクされているため間違えた箇所の論点の確認をテキストで行います。

公式問題集は多肢選択式ですが、それぞれの肢がなぜあっているか、なぜ間違っているかを答えるように解くことが重要!

後半はビジネス実務法務検定2級精選問題集の使用をお勧めします。

精選問題集は、公式問題集に比べ難しいので本番試験を想定して初見問題の練習として使用できます。

これらを行った上で、ある程度理解が進んだ状態で公式問題集の総合問題や模試問題を仕上げにこなすことが重要です。

すきま時間の活用の意味

会計系の試験であれば、電卓計算など必要になることがありますが、ビジネス法務検定試験は暗記系の試験のため、通勤時間や昼休憩など机に向かわなくても勉強は可能です。ただし、すきま時間は、インプットではなくアウトプットがお勧めです。

  • すきま時間も学習時間としてカウント出来る
  • 1日の中で何回かのこまぎれの時間に学習し、試験合格へのマインドを保

勉強しない日を作らない

試験範囲は、かなりボリュームがあり、勉強期間も人によっては三か月程費やすことになると思います。

先にお伝えしましたよう申込者の中の15%は未受験となっております。したがって学習モチベーションを保つことが重要となりますので、勉強しない日をつくらないように自分とコミットしましょう。

どうしても勉強時間をとれない日に10分の勉強は点数に繋がらないかもしれませんが、モチベーションを保つということにおいては非常に意味があります!

勉強のコツ

アウトプット中心の学習をすすめる中で、どうしても暗記が必要な個所があります。特に本番試験では、筆記具が使えないためあいまいな知識では時間ロスにもなりますし、パニックにもなりかねません。

丸暗記が必要な個所

丸暗記が必要な個所は論点ノートを作成し、アウトプット学習と並行して暗記と割り切り覚えることが大事です。

汚い字で本当にすいません、私のノートを紹介させていただきます。

例えば、歩きながら、ジョギングしながら何も見ないで暗記箇所を頭の中で言えればその論点は仕上がってます!

言葉でなく図で覚える

例えば、民法科目の債権譲渡、債権者代位権、詐害行為取消権などは図でテキストに示されています。このように図解されている論点はすべて頭の中の画像や図で覚えることをお勧めします。

最初は紙に書いて覚え、試験までに頭の中で図を書けるということす!

解答時間

試験時間は90分ですが、本番となると思っているよりも短く感じます。

日々の一問一答形式のアウトプットで時短トレーニングは必要ありませんが、公式問題集の模擬問題を実施する際は70分で演習することをお勧めします。

また、試験形式は4肢選択形式となりますが、一つ目の肢で解答を決定できる問題は、二つ目以降の肢を読まず次の問題へいき、後に見直しをかけましょう。

40問の試験で、4肢択一問題を2分で解いても80分かかる!

注意点と失敗談

試験対策の注意点として、何度も書きますがアウトプット中心の学習と試験形式の対策が重要となります。

アウトプットの重要性

私は、ビジネス実務法務検定試験2級に2回目で合格することができました。一回目は69点で不合格となり、二回目は97点で合格できました。

どんな試験でもそうですが、ギリギリ落ちるとまあまあメンタルやられますよ!

当初、教材としては公式テキストと公式問題集を使用しておりました。

不合格の要因は、公式問題集のみでは問題量が足りてなかったからだと思います。

公式問題集は問題量が少ない上に、問題を回転しているうちに答えを、否が応でも覚えてきてしまいす。

公式問題集の回転がある程度進んだ段階で、ビジネス実務法務検定2級精選問題集の使用を強くお勧めします。

アウトプット用に通信講座

私は、通信講座を利用していませんでしたが予算が許すのであれば通信講座を検討されるのもよいかと思います。

理由は、ほとんどの講座がウェブ上での問題演習機能がついているので、スマホではなく、パソコンで実施することにより本番試験に慣れことができるからです。

捨て問対策

勉強を頑張って仕上げてきた人ほど、試験本番で難解な問題に出くわした時に諦めきれず時間ロスやパニックに陥ります。これは、非常に危険なことです。

試験本番でわからない問題は捨て問として処理することを想定する。例えば2問は捨て問して処理することを最初から決めておく!

本番試験を想定する

IBT方式であれば、東京商工会議所の案内にある注意事項を確認し本番環境を整えることが重要です。CBT方式であれば使い慣れないPCでの操作を想定することが重要です。

CBTはマウス操作

普段からPC使用時にタッチパッドで操作をしている方はマウス操作に 慣れておいた方が良いです。

私は日ごろからマウスを使用しないため操作しづらかったです!

メモできない

例えば、A社、B社、C社、D社といったような、4人称が登場する債権譲渡の問題においても、頭の中で流れや図を描かなければなりません。したがって日頃のアウトプットにおいても、メモを使わずに頭の中で描いて解くトレーニングが必須です。

CBT会場の雰囲気

私は一般家庭の近隣のパソコン教室でのCBT方式での受験でした。当日は、他の試験を受験されている方もおられました。

試験中、教室の2階から大きな物音が1時間ぐらい続いており苦戦したことを覚えております。

ちなみに私は、CBT会場で申し出ることで耳栓を使うことができまた。一般家庭のパソコン教室だったからでしょうか。

まとめ

ビジネス実務法務検定2級試験は、IBT,CBTを想定した勉強とアウトプット学習に集中することで一発合格することが可能です。

また、法務部門に限らず営業、販売、総務、人事などあらゆる職種で必要とされる法律知識が得られます。

その結果として、キャリアアップや昇進、昇給の足掛かりにも繋がります。

また2級検定ということもあり、転職、就職活動のアピール材料としても使えるのではないでしょうか。

私は、試験対策が完全ではなかったため遠回りし、時間をロスしました。

これから受験される方は、私のように遠回りすることなく一発合格できるよう頑張ってください。

これから受験を検討される方で、何かの参考になりましたら幸いです。

ご購読いただきまして、ありがとうございました。

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